
ブログ
ブログ
昔の家には必ずアスベストが入っている?解体前に知っておきたい基礎知識
「古い家にはアスベストが入っているんですよね?」
解体工事のお話をしていると、よく聞かれる質問です。
結論からいうと、
昔の家だからといって、必ずアスベストが入っているわけではありません。
反対に、
「見た感じ普通の家だから大丈夫」
「木造住宅だからアスベストはない」
とも言い切れません。
アスベストというと、工場やビルなどで使われていたイメージを持っている方も多いですが、実は一般住宅に使われていた建材にも含まれていることがあります。
今回は、解体工事とアスベストの関係について、できるだけ分かりやすくご紹介します。
そもそもアスベストって何?
アスベストは、日本語では**「石綿(いしわた・せきめん)」**と呼ばれる天然の鉱物繊維です。
耐熱性や耐久性などに優れていたことから、かつてはさまざまな建築材料に使用されていました。
ところが、非常に細かな繊維を吸い込むことによる健康への影響が問題となり、現在では製造・使用などが禁止されています。
そのため古い建物を解体・改修する際には、アスベストを含む建材が使われていないかを事前に確認することが重要になります。
「古い家=アスベストあり」ではありません
ここは特に誤解されやすいところです。
例えば同じ年代に建てられた住宅でも、
-
使用された建材
-
建築した会社
-
建物の仕様
-
過去のリフォーム
-
増築や改修の履歴
などによって状況は違います。
隣同士で同じくらい古い家だったとしても、
Aさんの家ではアスベストが確認され、Bさんの家では確認されなかった
ということも十分あり得ます。
つまり、築年数だけを見て「ある・ない」を確定することはできないのです。
一般住宅ではどこに使われている可能性がある?
「アスベストって、綿みたいなものが吹き付けられているやつでしょ?」
というイメージを持っている方もいらっしゃいます。
確かに吹付け材に使用されていたものもありますが、それだけではありません。
一般住宅では、例えば次のような建材に含まれている可能性があります。
-
スレートなどの屋根材
-
外壁材
-
軒天材
-
内装材
-
天井材
-
床材
-
配管まわりの材料 など
つまり、アスベストは必ずしも見た目で分かりやすい場所にあるとは限りません。
木造住宅なら大丈夫?
これもよくある誤解です。
「うちは木造だからアスベストは関係ないですよね?」
と思われる方もいます。
しかし、建物の骨組みが木造であっても、屋根や外壁、軒天、内装などにはさまざまな建材が使用されています。
その中にアスベストを含む建材が使われている可能性があります。
そのため、
木造だからアスベストなし
鉄骨だからアスベストあり
というように、建物の構造だけで判断することはできません。
見た目だけで判断できる?
専門業者が現地を確認すると、建材の種類や年代などからアスベスト含有の可能性を調べます。
ただし、見た目だけでは含有の有無を確定できない建材もあります。
そのような場合には、建材の一部を採取して分析調査を行うことがあります。
分析によってアスベストが含まれているかどうかを確認します。
「多分入っていないだろう」
という感覚だけで判断して、そのまま解体するものではありません。
解体前にはアスベストの事前調査を行います
現在、建物の解体・改修工事を行う際には、原則として工事前にアスベストの使用状況について事前調査を行う必要があります。
事前調査では、設計図書などの資料を確認したり、実際に現地で建材を確認したりします。
それでも判断できない建材については、分析を行うか、アスベストを含むものとして取り扱うことになります。
つまり、
「古いから全部アスベスト扱い」でもなく、
「見た感じ大丈夫だからそのまま解体」でもありません。
きちんと調査して判断することが重要なのです。
アスベストが見つかったら解体できない?
ここも心配される方が多いところです。
アスベストが確認されたからといって、
「この家は解体できません」
ということではありません。
アスベストを含む建材の種類や状態などに応じて、必要な飛散防止対策を行い、適切な方法で撤去・処分したうえで解体工事を進めます。
ただし通常の建材とは撤去方法や処分方法が異なるため、追加の費用や工期が必要になる場合があります。
なぜ解体前に調べることがそんなに大切なの?
アスベストは、建材の中に固定されている状態よりも、壊したり切断したりすることで細かな繊維が飛散することが問題になります。
そして解体工事は、まさに建物を壊す工事です。
だからこそ、壊してから気づくのでは遅いのです。
工事前に調査して、
「どこに使われている可能性があるのか」
「どのような方法で撤去するのか」
を確認しておくことが、作業員だけでなく近隣の皆様への安全にもつながります。
アスベストがあると解体費用は高くなる?
アスベストを含む建材が確認された場合、通常の解体工事とは別の作業が必要になるため、費用が増えることがあります。
ただし、**「アスベストがあった=ものすごく高額になる」**とは限りません。
使用されている場所、建材の種類、量、撤去方法などによって費用は大きく異なります。
そのため、インターネットで見かける金額だけで判断するのではなく、実際の建物を調査したうえで見積もりを確認することが大切です。
中古住宅を購入した方も注意
築年数が古い中古住宅を購入し、数年前にリフォームしたという場合でも注意が必要です。
「内装は新しくなっているから大丈夫」
と思われるかもしれませんが、リフォームされていない部分や、そのさらに下にある古い建材が残っている場合があります。
建物には長い歴史があります。
新築時の状態だけではなく、その後どのような改修や増築が行われたのかも重要なポイントになります。
「昔の家だから」ではなく「きちんと調べる」が正解
昔の家には必ずアスベストが入っているのか?
答えは、
「必ず入っているわけではありません。ただし、使われている可能性があるため、解体前にきちんと確認する必要があります」
です。
築年数だけで怖がる必要はありません。
大切なのは、正しく調査し、もしアスベストが確認された場合には適切な方法で対応することです。
分からないからこそ、解体前の調査が大切です
アスベストは一般の方が建物を見ただけで、
「これは入っている」
「これは絶対に入っていない」
と判断するのが難しいものです。
だからこそ、解体工事を検討されている段階で専門業者へ相談することをおすすめします。
アスベストがあるかもしれないからと必要以上に不安になるのではなく、まず調べる。そして結果に合わせて適切に対応する。
それが安心して解体工事を進めるための第一歩です。
関連記事






